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遺言書を作成し、自分の財産を誰にどのような割合で相続させたいか、あらかじめ決めておきます。
そしてお互いの財産関係を明確にするため、「夫婦財産契約書」を婚姻前に作成します。
子供たちが再婚に対して反対する最も多い理由は、相続に関することです。
自分の親が再婚して、のちに死亡した場合、夫が妻の財産を1/2相続することになります。
長い年月をかけて築いた財産でも、知り合ってすぐ結婚した相手に相続されることになります。
決して財産目的ではなく、純粋な恋愛を経て婚姻されるわけですが、相手のことを何も知らない子供達は反対して当然かもしれません。
そんな時に「遺言書」を作成することで、子供たちの不安を取り除くことができるでしょう。
「遺言書」及び「夫婦財産契約」について少し説明させていただきます。

遺言書

遺言書ってなに?

遺産の相続をスムーズに行い、相続人間(残された家族)の争いを防ぐ効果があります。
作った遺言の内容は、民法で定められた割合(※法定相続分)より優先されます(※遺留分あり)。
そして遺言とは、人生で家族に伝える最後のメッセージです。

※法定相続分
民法900条で定められた法定相続人の相続割合は下記のようになります。
①配偶者と被相続人の子供⇒配偶者2分の1、子供2分の1
②配偶者と被相続人の父母⇒配偶者3分の2、父母3分の1
③配偶者と被相続人の兄弟⇒配偶者4分の3、兄弟4分の1
子供、父母、兄弟がそれぞれ2人以上いるときは、原則として均等に分配します。

※遺留分
民法1028条で定められている一定の相続人が最低限相続できる財産のことをいいます。
遺留分の保証対象相続人は、配偶者、子供、父母です。法定相続人の第三順位である「被相続人の兄弟」は、遺留分を保証されていませんので注意が必要です。
遺留分として請求できるのは次のようになります。
・配偶者や子供が法定相続人にいる場合…相続財産の2分の1
・親だけが法定相続人の場合…相続財産の3分の1

自筆証書遺言、民法968条

文字通り、遺言者(遺言書をつくる人)が自筆で書きます。
①全文を自筆で書きます。
②作成した日付を○月吉日などにせず、正確に記します。
③遺言者本人が署名押印します。

【長所】
○作成時の証人は不要です。
○ご本人だけで作成できるので、手軽に作成できます。
○内容が一切、誰にも知られません。
○費用がかかりません。

【短所】
●様式不備で無効と認定される恐れがあります。
●代筆不可、自筆必須なので、手間がかかってしまう。
●紛失や、盗難される恐れがあり、偽造される可能性もあります。
●遺族が発見できなくなる可能性があります。
●家庭裁判所で検認の上、開封する必要があります(検認前開封で罰則があります)。

加筆、修正、削除する場合など遺言者が自筆で箇所を指摘し、印を押さなくてはならないなど、いくつか決められたルールがあります。何度でも書き直しもできるため、比較的容易に作成することが可能です。しかし、その反面、作成要件に不備があると、せっかく作成した遺言書が無効になる恐れがあり、また、開封する時には検認(裁判所で開封すること)が必要となり手間もかかります。そして何より気を付けなくてはならないのが、偽造および紛失です。

秘密証書遺言、民法970条

作成した遺言書を公証役場に持っていき、内容を秘密にしたまま遺言書の存在のみを証明してもらうことができます。遺言の内容を誰にも知られたくない場合には、有効な作成方法です。手が不自由な方は他の人に代筆してもらうことも可能です。

【長所】
○本文は自筆でなく、パソコンで作成しても、代筆でも可能です。(ただし、署名は必ず自筆で行い、捺印をする必要があります。)
○内容が一切、誰にも知られません。

【短所】
●様式不備で無効と認定される恐れがあります。
●作成まではご本人だけで出来ますが、封印後に公証役場で証明を受ける分、手間がかかります。
●公証人や証人の費用がかかります。
●遺言者本人が保管するため、紛失の恐れがあります。

また、遺言書が本物か偽物か相続人の間で争うこともありません。しかし、公証人は内容まで確認しないため、遺言書としての要件を満たしていないなど危険もあります。
※実際に作成する時は、書店で遺言に関する本を購入し参考にして書くか、専門家にチェックしてもらうことをお勧めします。

公証人が作成する公正証書遺言、民法969条

公正証書遺言は遺言者の意思を公的な立場から保証してもらえます。また公証人が作成、および、保管もしてくれますので、自筆証書遺言のように偽造、紛失の恐れが無くなる点が最大のメリットと言えるでしょう。また検認手続きも不要です。作成するにつき、費用や手間、および、証人も必要となります。

【長所】
○様式にそって作成するため、不備で無効になる恐れがありません。
○原本は公証役場で保管されるので偽造・紛失の恐れがありません。
○家庭裁判所での検認手続きが要らず、必要時にすぐに開封できます。
○寝たきりや、目が見えない、などお体が不自由な場合でも第三者の専門家により作成可能です。

【短所】
●公証人や証人の費用がかかります。
●内容が、公証人や証人、第三者の専門家に知られます。

夫婦財産契約
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